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18.1.2 巡り巡る縁の不思議

新年あけましておめでとうございます。
昨年も多くの皆様に大変お世話になり
つつがなく新年を迎えることができました。
どうもありがとうございます。本年も何卒、よろしくお願いいたします。

LIVEやその他、自分の音楽活動についてお知らせすることが多いもので、
それらはTwitter、FacebookなどのSNSで投稿、
それ以外のトピックやお話をこちら「NOTES」に記そうと目的別にしてみたところ、
連日、LIVEの告知や感想の投稿が先立ってしまい、
あっ、と気がついた時には、こちら「NOTES」丸2年更新してなくて
書こうと思いたった時はうっかりログインネームを忘れている始末。。
記憶を辿って何とかログインできました。ああ良かった。

明日は地元、愛知の名古屋で新年初LIVE、という日の前夜ですが
ふと振り返ってみると、昨年は何だか不思議な年だったなあと
偶然にしては出来すぎていた、縁の巡り合わせを記しておきたくなりました。

早稲田大学第一文学部に入学した18歳の僕は
福永武彦など、日本の近現代文学を専攻するつもりで中国語を第二外国語に選択。
しかしロシア文学の魅力に魅かれてしまい「ロシア文学専修」に進むため
第三外国語としてロシア語を別途受講するという、若さからくる勢い任せの
エネルギッシュな学生だったわけですが、ロシア語の難しさが身にこたえたのか、
卒業後は酒瓶ラベルのロシア語を読む時くらいしかロシア語と接してませんでした。

一昨年、じゃなくてもう二昨年か。2015年の新春に、京都の仁和寺の境内で
真冬の寒空の下、早朝に女優の栗山千明さんを前にサックスを吹くことになりまして。
日テレ「心の都へスペシャル」という番組のロケだったのですが
出演回のテーマが「桜」ということで桜の名所で吹く「桜」モチーフの曲を
作って欲しいと言われ「桜の記憶」という曲を書いたのですが、
作曲の際にピアノの前に座って頭に浮かんだのは
大学の頃、春先に公園のベンチに座っていた自分をまるで何か祝福するかのように
風に吹かれて空から舞い降りてきた桜の花びらの風景でした。

そして昨年、自分のバンドで海外公演の依頼を受けたのですが、その行き先はロシア。
これまでにも、クリヤマコトさん率いる日豪混合バンドでオーストラリア、
小沼ようすけバンドでジャカルタ、大槻カルタ英宣バンドでアメリカのデトロイトなど
海外公演は色々ありましたが、自分名義で最初の海外進出がロシアというのは
なかなかの奇縁だなと。北海道の北に位置するサハリンでのジャズフェスティバル、
開催会場は「サハリン島」という作品でこの地を紹介したロシアの文豪、チェーホフに因んだ
「チェーホフ劇場」でした。チェーホフといえば「桜の園」。その戯曲作品を思い出した時、
チェーホフ劇場で自作曲「桜の記憶」を演奏するのは最早、僕にとっては必然でしかなく、
当夜のステージ上での自分のMCは全て、25年ぶりに話すロシア語で通しました。
翌朝、ロシアのインターネットNEWSでとりあげられたフェスの記事には
「彼らは『SAKURA MEMORY』を演奏した」と書かれていて
ロシア語MCが通じていて良かったなあと。
→ロシア「SAKHALIN INFO」

ロシア文学を学んでなかったら、ロシア語でMCはしなかっただろうし
チェーホフも「桜の園」も知らなかった。
ジャズを演ってなかったら、TV番組にも出なかったろうし
「桜の記憶」という曲を作ってもいなかった。
桜の木の下のベンチに座ってなかったら
桜の記憶も自分の中にはなかっただろう。

25年の時を経て、生きてきた道のりで培った色々なものが
巡り巡って繋がった、そんな不思議な2017年でした。

さて2018年。今年も色々頑張ります。
また近々、きっとこちらにもログインしますので、
その際はまたご一読どうぞよろしく、よろしくお願いいたします。


2018 新春 太田 剣
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by ken_ota | 2018-01-03 03:55
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