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09.03.06 いましか聴こえない音があるから

09.03.06 いましか聴こえない音があるから_e0038558_457119.jpg部屋のピアノの前に座って3時間。
明日は早起きだというのに
日付が変わってからずっと
テンポ♪=76でループさせたメトロノーム音を聴きながら
歌モノのアレンジを考え中。

街も草木も眠るこの時間帯は
日々の雑事雑音から解き放たれた脳がフル回転して
チラっと浮かんだアイデアを縦横無尽に膨らませてくれる。
これがイイ雰囲気じゃないかな?と
思いついたコード進行を左手で
誰もが口ずさめる超有名でスイートなメロディを右手で弾いていると
ここでは鳴っていない別の楽器の音が耳の奥に聴こえてきて
それら全てが組み合わさった音楽が
頭の中だけに流れる。
とってもよかったそのバージョンを忘れないよう
譜面に書き留めてもう一度弾くと
また別のアイデアも聴こえてきたりして。
夜と朝のあいだを眠るのが勿体なく思えるのは
こういう気持ちになる唯一の時間だからだな。

で、翌日。
寝て起きて再起動したメモリすっきりの冷静な自分で
ゆうべの譜面を見て同じようにまた弾いてみると
今度はアラが見えてくる。
それを修正するのは意識スッキリお目目パッチリな昼間が最適。
これがないと洗練されないというか
隠し味を入れ忘れた料理のような
何か足りない感がつきまとう。必ず。
夜書いた手紙を朝読み返したら
恥ずかしくて投函できませんでした。に近いかな?

オリジナルの演奏が決定版として広く人の記憶に残っている
名曲を、別の味で調理するのは難しい。
大定番ものは、創られて定番になってから長い時間のあいだに、
多くの人がかけた愛情が幾重にも折り重なって
揺るぎない太さと強さを持った年輪多き大樹のようになっているから
びくともしない。そういうものだからまた人は集うんだ。
でもその素材を基にして
新たな感動を産み出そうとするこの瞬間は
ゆったり流れている宵闇の時間とはうらはらに
一日で最もスリリングな感情が自分の内側を駆巡っていて
カフェイン要らずもいいところ。眠くないなあ、まだまだ。

暖冬の2月も、雪の3月初旬も、
たくさんライブお越しいただきありがとうございました。
来週末は、ラリー・カールポン(笑:命名・井上陽介氏)のバーチカルエンジン2days。
翌週末は、ここんとこ雨男ならぬ『雪男』の太田剣“SWINGROOVE”3daysです。

その日その時その場所にしかない音楽。
日々、別種のネクスト・ステップを体験したいと思い
僕とラリーさん(ds)以外はメンバー総入れ替えで臨むことにしました。
聴いてもらえると嬉しいので、どうぞよろしくです♪
by ken_ota | 2009-03-06 06:01
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