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11.12.7 板橋文夫さんを聞いた日

11月25日、御茶の水NARU。

石井彰さん(piano)俵山昌之さん(bass)池長一美さん(drums)という
先輩3人を迎えた僕のカルテットでのLIVEは
全てが自由なのに全てがパズルのようにハマってゆく
未だかつて味わったことのないような瞬間瞬間のフックのすさまじさに
先輩方の底知れぬ音楽への洞察力と表現力を見せつけられ
これから先に進むべき道への希望すら与えられたと思えるほど
感動したのでした。また再演お願いしたいことこの上ない気持ちです。

11月26日、鹿児島おおすみジャズストリート初日。

一夜明けて飛行機で鹿児島へ。
昨夜の興奮冷めやらぬまま向かった羽田空港で
日野皓正さんバンドで同フェスに出演する石井彰さんや、
5Cats仲間の日野JINO賢二、TheFORCE仲間の須川崇志クンらに再会。
数年ぶりに来た志布志市の町はどこか懐かしく、暖かい気持ちになったな。
その夜は和香園というお茶屋の素敵な蔵でハクエイキムとDUO。
この蔵の響きがまたなんとも素晴らしく、サックスとグランドピアノが織りなす音世界が
内省的に深く広がってゆくような、とても心地よい体験をしました。
いただいたお茶も美味。またぜひ来たい場所です。

11月27日、鹿児島おおすみジャズストリート二日目。

志布志を出発してこの日は鹿屋での演奏。
水辺に設営されたステージは石畳を前に、流れる水路を背にいい空間で
道行く人も足をとめるような、そうだ、円形のすり鉢上に客席があるこの感じ、
デトロイトJazzFes.のJCハードオーケストラを見たあのステージにちょっと似てる。
前夜とは明らかに異なる音空間、こちらでは自分の音の響きの座るポイントをつかむのに
少し手こずったけれど、何かを執拗に求めるその意志は演奏にいい影響を与えていたようす。
聞き終えた方からの音への賛辞は演奏中は予想外のことだったので嬉しかったな。

自分たちの出番が終わって、同会場でのトリ、板橋文夫FITのステージを聞く。
最初の一音から、何もかもが違った。
今まで聞いて来たものではない、それは板橋文夫さんというアーティストが
キャンバスに一心不乱に絵を描きなぐるような
時に激しく時に優しく懇切丁寧に、共演する二人の若いアーティストの音を重ねながら
とまることなくどんどん表現を抽出してゆく。溢れんばかりの思いを。自分の心の中にあるものを。
自分以外の何かであろうとしない、表現する自分たちがそこで音を出すこと以外の
何物にも左右されない、自らを懸けた強い意志を全力でいまこの瞬間にぶつけてゆく。
人種も、生まれも、国も、場所も、時間も、時代も、何も関係なかった。
そんな素晴らしい演奏をやり遂げた板橋さんは、人間力を大いに消耗してふらふらになりながら
ステージを降りたように見えた。 本当に凄いものを、見せて、聞かせていただきました。
ありがとうございます。

11月28日、熊本KKRホテル。

今年2度目の熊本KKRホテルでの演奏。通算3度目。いつ来てもここは最高に気持ちいい。
徒歩1分のところにそびえ立つ熊本城のパワーがふり注いでいるに違いない。おそらく。
ハクエイ君とのDUOはいつも本当に充実しているのだけれど
二人とも前日に板橋さんを体験していることが無関係とは思えない
深く覚悟を決めて音楽に対峙する姿勢で演奏に臨んでいたはず。
そしてそれは当然の如く、自分たちも、そして聞いていただいた方々の心にも
深く強く響いたようで、とても大切なことを教えられたのだと感じた
忘れられない一夜となりました。皆さん本当にありがとうございました。

年内あと少しですが、一日一日、全力で向かいたいと思います。

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by ken_ota | 2011-12-07 01:40